少し前置きとなりますが、自分(または他の大人でも)がとても前向きな(自分の)意志で、仕事や勉強に取り組むことができればどんなに良いかと思われる方は多いのではないかと思われます。ソフトウェア開発フレームワークのスクラムでは、そのような状態を実現するためにスクラムマスターが専任で就くようになっています(スクラムマスターの役割については、このブログの最初のほうで書きました)。
逆に、専任の担当者がいなければチームが機能できる環境を構築・維持することは難しい、とスクラムでは考えられているということができるのではないかと思われます。上手くいけば、チームの発足後しばらくしてチームの自律性、自己組織化が成熟し、スクラムマスターがいなくても他のメンバー(プロダクトオーナー、開発者)が自分たちで活動を継続できるようになるかもしれませんが。
実際にはスクラムマスターのような役割を専任で、明示的に置いている職場や組織などはスクラム以外では少ないように思われます(あるいは、それらしい名称の担当(部門)は、存在はするが機能していない)。そして、毎日とても前向きに仕事や勉強に取り組むことができているという大人は案外少ないのではないでしょうか?
同様のことは、子供と勉強の関係にも当てはまるのではないかと思われます。特に、小学校低学年以下の子供が自分の感情・行動をコントロールするのはなかなか難しいのではないかと思われます。特に、テレビやタブレットなどの誘惑の多い環境では、その難易度は非常に高くなるでしょう(ということもあり、私はテレビを持っていないです)。
誘惑が多い環境において、子供が最初から自主的に勉強に取り組むことができないというのは当たり前のことで、家庭学習を継続的に行うには親からの働きかけが不可欠であると私は考えています。東大生の多くは、「親から勉強しろと言われたことがない」と言っているということをメディアなどで耳にすることがありますが、私はそれを鵜呑みにはしていません。推測ですが、「日ごろから『勉強しろ、勉強しろ』と口うるさく言われることはあまりなかった」という程度ではないでしょうか?
それではどうすればよいかということですが、明確な答えがあるわけではないと思われるものの私は2つの方針をもって家庭学習を実施するようにしています。1つは、毎日机に向かうのは当たり前のこととするということで、もう1つは、子供が勉強嫌いになるようなことは避ける・控えるようにするということです。
前者については、毎日の当たり前の習慣ということにすることで継続することについての(無駄な)心理的負担が払拭されるものと思われます。また、後者についてはとても重要で、子供が勉強を嫌なものと認識し、さらに固定観念まで持ってしまったら家庭学習の枠に収まらず、学習すること全般のモチベーションを下げてしまうということにもなってしまうと考えています。
以上の2点を最低限守るべきルールとして、その上で勉強はなぜしたほうが良いか、何のためにするかなどを伝えつつ、なるべく一緒に勉強をするようにしています。具体的にこれまでどのように進めてきたかについては、また改めて執筆したいと思います。
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