タイムボックスと同時に取り入れたのが、終わった後の振り返りと当日(翌日)の目標設定でした(スクラムの用語としてはデイリースクラム(特に当日の目標設定などについてはデイリースタンドアップ) と言います)。私としてはスクラムとは(日々)カイゼンし続けるこという理解なので、これは外さないように意識していました。実際に、タイムボックスの導入は初日からある程度効果があったのですが、それに満足して振り返りをせずタイムボックスのみをしていたらおそらくその後の成長にはあまりつながらなかったと思います。
やり方としては大きく2段階に分かれます。まずは、通常の採点、解説でできなかったところを次回以降できるように復習します。具体的には、子供の解いた問題を採点する→間違いや解けなかったところを子供と一緒に考える→子供が理解したことを確認する(頑張って説明するけど本当に理解できているかはわからない)という感じになります。普通の取り組みですね。
その次に、KPTを使って子供の勉強する過程をカイゼンします。KPTとは、Keep(継続すること、良かったこと)、Problem(課題、嫌だったこと)、Try(カイゼンするためにやってみること)の頭文字をとったもので、これらをテーマに子供と話をします。毎日1つずつでも気づいたことの共有(子供自身でも親からの視点でも)をすることで日々の大小の改善につなげることができました。実際に、やってみるまで分からないことはとても多かったです。
一つの例なのですが、スクラム学習の取り組みを始めた当初、子供がなかなか課題に集中できていないことがありました(100マス計算をしている時に傍目から見て集中できていないことなど)。そんな時に私は子供が集中するよう「頑張って」と小さな声で声掛けをしたりしていました。確かに、その時は少し集中力を取り戻す姿が見られたのですが長くは続かずしばらくしたら再び声掛けをするという感じでした。そのようなやり方を2,3日続けたのですが、結果は伸び悩んでいました。その後、振り返りのKPTの際に、子供が声掛けをやめてほしいという意見を言いました。
親としては、集中できてないのになと思いつつ、次回から試しに声掛けをやめてみました。やはり、開始後それほど経たずに集中できていない様子を見せたのですが、声掛けしたいのをぐっとこらえてそのまま見守りました。そうすると自分で集中を取り戻し再び学習に取り組み始めました。そのあとはあまり集中を切らすことなくそれまでよりかなり良い成績で終わらせることができました。その日以降も同じように続けた結果集中する時間はとても伸びたように思えます。調子が良い時は、4コマ(10分×2コマと5分×2コマ)に分けて学習しているのですが、4コマを通して毎回自分でタイマーをセットして最後までやりきることもありました。
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