家庭学習に取り込むスクラムの特徴(スクラムではないやり方との比較1)

スクラムとは別のやり方の代表的なものとして、滝モデル(ウォーターフォール)というものがあります。これは、最初に目標の完了までのすべての計画を立て、その通りに実行するというやり方になります。滝モデルでは、基本的に計画は、上から下に実行されるのみで、後戻りや変更することは織り込まれていません。変更は絶対認められないというわけではないですが、最初に立てた全体の計画を崩すことにもなるので基本的には好ましいものとされていないです。完了する目標やその過程が明確・完全に決まっている場合は、滝モデルのほうがスクラムより効率的に物事を進められるということをいう人はいるかもしれません。

例えば、小学校の指導要領などではかなり明確にそれぞれの学年で習得しなければならないことが規定されており、内容が大きく変わることはほとんどないということができると思います。そのように考えれば、普通に小学校で学習する内容の範囲のことを習得するということであれば滝モデルの進め方のほうがシンプルで効率的な感じがするというのは正しいようにも見えます。

しかし、実際に子供が当初計画のペース通りに学習を進められるかというと、かなり難しいのではないかと思います。子供の得意・不得意はもちろんですが、モチベーションのブレや怪我・病気など、計画通り進められなくなる要因はとても多いと思います。そのような、計画に対するリスクが様々発生するということをすべて織り込んでも、当初の目標を達成できるという計画を立てるのであれば、それは本当に実現可能なものであるか等を見直してみたほうが良いと思います。また、その計画は子供にとって効率的な時間の使い方になるかという見方で考えることも、とても重要と思われます。

私もそうですが、一般の親が例えば一年間を通じた学年のカリキュラムを正確に把握し、適切なペースのスケジュールを作るというのはとても難しいことと思われます(場合によってはそれが2年、3年や、それ以上になるかもしれません)。仮にスケジュールを作ることができたとして、それを子供に守らせ続けるというのはさらに難しいと思うのですが、いかがでしょうか?ソフトウェア開発ではこのようなやり方が伝統的だったのですが、うまくいかず多くの不幸な人を生み出していました(お金を出す人(アプリを作ってもらう人)、アプリを作る人、アプリを使う人など)。それを避けるためにできた方法がスクラムになります。

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